必見!医療機関の資金調達方法である医療ファクタリングとは?
病院経営は悩むことがたくさんありますよね。
「インターネットに一度悪口をかかれてから患者がこない」
「人口が減っており、かつてのようには稼げなくなった」
その結果資金繰りが悪くなってしまったという経営者の方もいらっしゃいます。
追加の融資を検討しても審査に時間がかかったり、そもそも審査の準備をする時間がない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな時活躍するのが、医療ファクタリングです。
忙しい病院経営者のかたに活用されている医療ファクタリングとはどのようなサービスなのでしょうか?
この記事では医療ファクタリングについて解説します。
目次
医療ファクタリングに使える債権は全部で4種類
医療ファクタリングを説明する前にファクタリングの仕組みを簡単に説明しましょう。
ファクタリングの仕組み
ファクタリングとは、売掛金を使った資金調達方法です。
売掛金をファクタリング会社に買い取ってもらい、早期に資金化できます。
数か月後に取引先からファクタリング会社に支払いをすれば契約が完了です。
では医療ファクタリングはどのような仕組みでしょうか?
医療ファクタリングの仕組み
医療ファクタリングも通常のファクタリングと仕組みは変わりません。
唯一、ファクタリング会社に買い取りしてもらう債権が売掛金なのか、医療費にかかる債権なのかの違いです。
保険診療では、3割が自己負担で7割が保険負担ですよね。
残りの7割は国民健康保険団体連合会(国保)・社会保険診療報酬支払基金(社保)に請求しますが、2か月ほどかかる方もおられるのではないでしょうか?
しかし7割分のレセプト債をファクタリング会社に買い取りしてもらえば、すぐに資金化することができるのです。
ではどのような債権なら医療ファクタリングに使えるのでしょうか?
主流とされている4種類の債権を紹介していきます。
診療報酬債権
医療ファクタリングに使える債権の1つ目は、診療報酬債権です。
医療ファクタリングのなかでも最も主流な債権なので、診療報酬債権ファクタリングとも呼ばれています。
医療ファクタリングの意味の中に診療報酬債権ファクタリングがあるのですが、有名なので単体で名前をつけたのでしょう。
介護報酬債権
医療ファクタリングに使える債権の2つ目は、介護報酬債権です。
日本が高齢化社会となっていくので、介護系の施設がふえていますよね。
それと同時に介護報酬債権が急激にファクタリング利用されはじめました。
歯科診療報酬債権
医療ファクタリングに使える債権の3つ目は、歯科診療報酬債権です。
都市部ではコンビニより多いといわれている歯科医院。
競争が激化しているので、資金繰りがうまくいっていない歯科医院もあるようです。
そこで医療ファクタリングが注目されています。
調剤報酬債権
医療ファクタリングに使える債権の4つ目は、調剤報酬債権です。
少し前は病院の近くにある調剤薬局で薬を受け取っていましたが、最近はドラックストアでも薬が受け取れるようになりましたよね。
それによって町の小さな調剤薬局さんは資金の少なさに困っているようです。
そういった方は調剤報酬債権を利用して資金調達をしています。
この章では、医療ファクタリングに使える債権について、簡単に説明しました。
ではこの医療ファクタリングですが、どのようなメリットがあるのでしょうか?
次の章では、医療ファクタリングのメリットについて説明します。
診療報酬債権でファクタリングを利用するメリット
診療報酬債権ファクタリングをするのは資金調達ができるだけではありません。
医療ファクタリングのメリットは6つあるので、ひとつずつ詳しく説明していきます。
100%利用出来る
一般的なファクタリングは取引先の信用が重要になります。
取引先の信用が低いと、ファクタリング会社は売掛金の回収が出来なくなる恐れがあるのです。
しかし医療ファクタリングの場合、相手が国保や社保になるので倒産のリスクや債権の回収不能のリスクがありません。
そのため医療ファクタリングに申し込めば100%利用できると思っていただいて結構です。
審査が非常にあまい
医療ファクタリングのメリットの2つ目は、審査が非常にあまいことです。
通常のファクタリングだと取引先を審査されますが、医療ファクタリングの場合は国保や社保のため厳しい審査は行われません。
入金が即日
銀行や公的機関からの融資だと1週間~1か月かかりますよね。
しかし医療ファクタリングの場合は審査があまいので、うまくファクタリング会社を選べば即日で入金されます。
取引先は国なので相手に通知されることを心配しなくて良い
通常のファクタリングは、相手先の通知を非常に気にします。
それはそうですよね。
相手先からみれば、自分の会社の売掛金がファクタリングに使われているのはあまりいい気がするものではありません。
むしろ資金繰りが困っていると思われてしまい、取引を縮小されてしまうかもしれません。
よって、一般のファクタリングの場合、取引先に知られることを嫌がる傾向にあります。
しかい、医療ファクタリングの場合、取引先が国になるので知られることは痛くもかゆくもありません。
相手先にファクタリングが知られても問題ないことは、医療ファクタリングの大きなメリットになります。
資金繰りが改善される
ファクタリングはそもそも債権の満期前に資金を調達する方法です。
医療ファクタリングも同じで、資金を早く手にすることが出来るため、急な出費に対応できるようになります。
資金繰りが改善されることは、医療ファクタリングの大きなメリットになります。
担保が必要ない
通常の融資では、担保や保証人は必ず必要になります。
しかし、医療ファクタリングの場合は、担保や保証人は必要ありません。
医療ファクタリングはそもそも受け取るべき診療報酬債権などを譲渡して資金を調達する方法です。
融資ではないので担保や保証人は必要ではなく返済の義務もありません。
手軽に資金を調達出来ることも医療ファクタリングの大きなメリットです。
この章では、医療ファクタリングのメリットについて説明していきました。
しかし医療ファクタリングには当然メリットだけでなくデメリットもあります。
次の章では、医療ファクタリングのデメリットや注意点について説明していきます。
医療法人が債権譲渡のデメリットと注意点
メリットの多いファクタリングですが、注意すべきこともあります。
そこでこの章では、医療ファクタリングのデメリットや注意点を3つ紹介します。
手数料がかかる
医療ファクタリングの手数料は通常のファクタリングに比べると手数料は低いですが、それでも1%~3%手数料がかかります。
銀行融資の金利が低いので、高く感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。
医療ファクタリングのデメリットといえるでしょう。
取引先の銀行に資金繰りが苦しいと勘繰られる
医療ファクタリングは、国保や社保にファクタリングの事実が知られてもいたくもかゆくもないですが、銀行にファクタリングの事実が知られることはデメリットになります。
ファクタリングは、正当な資金調達手段ですがどうしても主流な資金調達ではないのでファクタリングを行っていると資金繰りが苦しいのではないかと勘繰られてしまいます。
大きな影響はないと思いますが、今後大きな融資が必要な時に融資に悪影響を受けてしまう可能性があります。
2か月分しかファクタリング出来ない
一般的な医療ファクタリングは、2か月分しかファクタリング出来ません。
医療ファクタリングは初めて利用する際も2か月分の診療債権を資金化出来ることはメリットですが、その後継続して医療ファクタリングを行っても2か月分しか出来ません。
2か月分以上のファクタリングを扱っている業者もありますが手数料が高くなってしまうデメリットがあります。
まとめ
今回は、医療ファクタリングについてまとめていきました。
医療ファクタリングは、早期に資金化出来る有用な資金調達方法。
もちろんデメリットや注意点もありますが、メリットのほうがはるかに大きい資金調達方法です。
医療ファクタリングを上手に活用し医療経営の役に立てていただけると幸いです。