契約前に要注意。診療報酬ファクタリングのデメリットとは
「経営がうまくいかない・・」
最近では資金調達の方法として診療報酬ファクタリングを検討する方が多いです。
しかしながらインターネットには良い情報しか掲載されておらず、その真偽を怪しむ方もいらっしゃるはず。
そこで今回は洗いざらい診療報酬ファクタリングのデメリットを紹介していきます。
目次
診療報酬ファクタリングの仕組みから見えるデメリット
診療報酬ファクタリングは急な資金需要にも対応出来ますし、審査も比較的緩いメリットの大きい取引です。
しかしながら当然デメリットはあります。
診療報酬ファクタリングの主なデメリットは2つあります。
継続利用が前提?
診療報酬ファクタリングは継続利用が前提になっている点がデメリットの1点目です。
もちろんファクタリング会社が解約してくれないというわけではありません。
事前に最大2か月分の診療報酬の前払いを受けていますから、診療報酬ファクタリングをやめる際に収入が2か月途絶えてしまいます。
それまでに資金繰りを回復できていれば何も問題はありませんが、資金繰りを回復できないと半永久的に診療報酬ファクタリングを利用しなければならなくなります。
一時的に資金が必要な時に、診療報酬ファクタリングを利用するという使い方ならば問題はありません。
しかし恒常的に診療報酬ファクタリングを利用するケースも多いことは、診療報酬ファクタリングのデメリットといえます。
資金額に限界がある
診療報酬ファクタリングのデメリットの2点目は、資金調達出来る金額に限界があることです。
診療報酬ファクタリングで調達出来る金額は、診療報酬債権の金額が限度。
診療報酬債権の金額が大きければそれだけ資金調達の金額は大きくなりますが、多額の資金を調達するには向きません。
この章では、診療報酬ファクタリングを利用した際の主なデメリットについてまとめました。
その他にどのようなデメリットがあるのでしょうか?
次の章では、診療報酬ファクタリングの審査や手数料にフォーカスしてデメリットについて説明していきます。
審査落ちもあり得る?融資より高額な手数料
前の章では、診療報酬ファクタリングの継続利用が前提になっていることと、資金調達の金額に限度があることを説明しました。
この章では、審査と手数料について説明します。
審査落ちのリスク
診療報酬ファクタリングの審査は通常のファクタリングに比べるとかなり緩いのは事実です。
債務超過に陥っていても審査が通る可能性はあります。
審査が緩いことは大きなメリットであり実際90%以上審査に通っているのが診療報酬ファクタリングの実態です。
しかし審査に落ちる可能性もあるのです。
それは社会保険料などの税金を滞納している場合です。
社会保険料を1回滞納したくらいでは差し押さえにはなりませんが何か月も滞納していると差し押さえになるリスクは十分あります。
診療報酬債権は差し押さえの対象なので、ファクタリング会社からみると診療報酬債権が差し押さえになると回収不能になるので審査落ちの可能性があるのです。
診療報酬ファクタリングの審査は通りやすいのは間違いありませんが、100%通るわけではないのです。
審査について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
融資の金利より手数料が高い
診療報酬ファクタリングを行う際は、当然ですが手数料がかかります。
診療報酬ファクタリングの手数料は一般のファクタリングに比べると格段に安いのでメリットは大きいですが、銀行融資や制度融資に比べると高いのでデメリットになります。
診療報酬ファクタリングはその他の諸費用がかかります。
主な諸費用の内訳ですが債権譲渡登記に関しての契約時の内容証明・書留郵便代、振込手数料、印紙代です。
これらの消費用を含めると銀行融資や制度融資に比べると手数料は高くなってしまうケースがほとんどです。
手数料が高いことは、診療報酬ファクタリングの大きなデメリットですよね。
この章では、診療報酬ファクタリングの審査と手数料における診療報酬ファクタリングのデメリットについて説明していきました。
次の章では実際に診療報酬ファクタリングを使った経営者の口コミについてまとめました。
実際に利用した方の生の声になるので参考になると思います。
資金調達のために債券譲渡をした医療関係者の評判とは?
前章まで、診療報酬ファクタリングのデメリットについてまとめていきました。
この章では診療報酬ファクタリングを実際に使った人の口コミについてまとめていきます。
審査に落ちることを知らなかったケースや想定外のデメリットがあったとの声を取り上げてみましたので是非参考にしてみてください。
都内で歯科医院を経営しているKさん
診療報酬ファクタリングを使った経緯
病院の経営が苦しくなり社会保険料などの税金も滞納している状態でした。
銀行融資や制度融資は当然断られると思いインターネットで見つけた診療報酬ファクタリングでの資金調達を実行しました。
診療報酬ファクタリングに対する不満
結果として診療報酬ファクタリングを利用出来なかった。
インターネットなどで調べると診療報酬ファクタリングは、相手先が国保や社保なので審査に落ちることはないとの情報がほとんどでした。
しかし実際に申込みをすると税金を滞納している場合は利用が難しいとファクタリング業者から言われてしまって、診療報酬ファクタリングが使えない事例についての情報をもう少し充実して欲しいと感じた。
確かにおっしゃる通りですね。
診療報酬ファクタリングの審査で落ちることはほとんどないですが、審査に落ちる事例に関しての情報が少ないことは確かです。
診療報酬ファクタリングを使うときは資金繰りが苦しいケースの場合が多いと思うのでデメリットについてもしっかり理解することが大切です。
小児科を経営している独立医
診療報酬ファクタリングを使った経緯
一時的に資金繰りが苦しくなり手軽に利用出来る診療報酬ファクタリングを利用しようと思いました。
予定していた銀行融資が減額されてしまいその穴埋めのためです。
診療報酬ファクタリングに対する不満
診療報酬ファクタリングで希望通りの金額を調達できませんでした。
債権額もそこまでなかったので、資金繰りの改善ができずに結局知り合いに借りるという結果になってしまいました。
診療報酬ファクタリングは債権額が融資額の制限になりますので、希望と同等の債権がないと資金繰りを改善には至らないでしょう。
先にデメリットを知っておけば余計な時間を使う必要はありませんでしたね。
多額の資金が必要な場合は、銀行融資を検討するのがよいでしょう。
銀行融資についての記事はこちら
http://kimfielding.org/wp/funding-bank/
からご覧いただけます。
透析クリニックを経営されているEさん
診療報酬ファクタリングを使った経緯
急な資金需要が出来てしまい、審査に時間のかからない診療報酬ファクタリングを利用しました。
診療報酬ファクタリングの不満
インターネットでは審査はスピーディにとあるが想定していたより時間がかかりました。
また提出書類も多く申込みが想定していた以上に大変でした。
診療報酬ファクタリングの審査は銀行融資や制度融資に比べると確かにはやいですが、国保とのやり取りに時間がかかることがあります。
また提出書類も少ないことは確かですが、想定以上に多いと思われる方も多いようです。
以上、診療報酬ファクタリングのデメリットにフォーカスした口コミを3つ挙げました。
いざというときにしっかり診療報酬ファクタリングを利用出来るように日頃から情報をしっかり集めておきたいですね。
まとめ
今回は診療報酬ファクタリングのデメリットについてまとめました。
診療報酬ファクタリングはメリットの大きい資金調達方法ではありますが、当然デメリットもあります。
いざというときに困らないようにメリットだけではなくデメリットについても理解しておきたいです。